辻 整形外科 大阪市 住吉区 整形外科 リハビリテーション科 マレット変形(槌指)

マレット変形(槌指)

マレット変形(槌指、Mallet Finger)は、指の最も先端の関節(DIP関節)が曲がった状態で固定され、自力で伸ばすことができない状態を指します。これは、指の伸筋腱が指の先端近くで損傷を受けた結果生じる状態です。スポーツ活動中の怪我、直接的な打撲、または日常的な活動中の突然の力が加わった時に発生することがあります。

症状と特徴
DIP関節の曲がり: 指の先端の関節が下に向かって曲がり、伸ばすことができなくなります。
痛みと腫れ: 損傷直後には痛みや腫れが生じることがあります。
力の低下: 指の伸展に関与する筋肉の機能低下により、指先の力が弱くなることがあります。
原因
マレット変形は通常、指先に直接的な力が加わった際に発生します。たとえば、ボールが指の先端に当たる、ドアに指を挟む、重い物を落とすなどの怪我が原因です。

診断
マレット変形は、通常、症状と外観に基づいて診断されます。追加の画像診断(例:X線)が行われることもあります。

治療
スプリント固定: 通常、指の先端を伸ばした状態で固定するスプリント治療が最初の選択です。スプリントは数週間から数ヶ月間、連続して着用する必要があります。
手術: 腱の損傷が重度である場合や骨折が伴っている場合、手術が必要になることがあります。
マレット変形の治療は早期に始めることが重要で、適切な治療を行うことでほとんどのケースでは良好な結果が得られます。しかし、治療の遅れや不適切な治療は指の永続的な変形を引き起こす可能性があります。